2007年10月アーカイブ

10月下旬、エネルギーファームで収穫した種子を絞りました。
栽培条件の違いによる種子の含油率の高低に差はあまり見られませんでした。大体、どれも3割です。他の多くの文献によると、この値は低いようです。4割・5割ぐらいは出るそうです。
生産された種子の量には大きく違いが見られました。高密度、低肥料、高肥料条件では1m2あたり130から160gの油が出ました。他は、80ぐらいで100を切ります。低肥料条件で収量が多いのは疑問ですが、圃場の存在する場所がヒマワリにとって好条件なのかもしれません。

今後、エネルギー収支の詳細を出そうと思っています。


三種類のひまわりの種が入手できたので見た目を比較してみました。
春りん蔵は山梨大学の畑で栽培したものです。種子は他の搾油用種子に比べて大きい。また縦縞模様の存在が特徴です。10kg(乾燥重量)絞ったら2945gの油が出ました。つまり含油率が30%程度です。N・Elバッサム著のエネルギー作物の事典によるとひまわり種子の含油率は40から50%と書かれています。我々の育てたひまわり種子のそれが少ない要因はなにか。たとえば、種子選別の甘さなどが含油率の低さに影響しているかもしれません。
夏りん蔵は水田を畑に転用した畑で栽培しました。水はけが悪いので栽培環境としては悪いと思われます。しかし、よく育ちました。種子は小さく、輪も小さいのが特徴です。まだ絞っていませんが、あまり出てくる油の量は期待できません。ただ、早生なのでナタネとの輪作が可能という利点があります。
ハイブリッドサンフラワーは、山梨県明野の畑で栽培したものです。我々が育てたものではないので現時点では実験的に種子を頂くことはできません。今年も畑に鋤き込まれてしまうでしょう。北海道農業試験場の栽培実験によると油は春りん蔵並にとれるようです。含油率は40から50%くらいだそうです。見た目の特徴は尻が平らであり、縞模様がまったくないことです。真っ黒で細かい毛がたくさん生えています。味はこれが一番いいようです。大量の油を含むので春りん蔵と同様に食べすぎには注意ですが。

今後、夏りん蔵を絞り、油がどれくらいとれるか、また、春りん蔵の栽培条件の違い(ばらまき、高密度、低密度、肥料濃度高・低)による含油量の差を比較したいと思います。11月上旬までにはデータが出せると思います。

2009年6月

  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30        

最近のコメント

アーカイブ